こんにちは、友衿着物教室です。今回は浴衣をお出かけ着(日中着)として着る時の浴衣の種類や着方についてお話していきます。
目次
どういった浴衣をお出かけ着として着るべきか。
正直なところ花火大会に着るような浴衣は、日中着としては適切ではありません。お若い方、20代前半くらいまでの方であれば可愛らしくて良いとも思いますが、ある程度分別のつく年齢になる頃には控えた方がよいでしょう。20代後半30代になり落ち着いた柄の浴衣を持っていたとしても、花火大会に着ていく様なものでは日中に着ていくのは難しいのです。
浴衣と一括りにしていますが、現在は、織り・色・柄・値段と多岐に渡ってありとあらゆる種類のものが作られています。ルーブル美術館に展示するほどのものを作る西陣織で有名な織り屋さん、誉田屋(コンダや)さんでは、金箔を貼ったような豪華な浴衣を出しています。
またスーパーなどで帯とセットで数千円というものもありますね。そのように、浴衣といっても本当に幅広い種類・品物があることをまずは抑えておきましょう。
そのように多種多様にある浴衣の中で、日中着としてそれらしい浴衣をどのように選ぶのか詳しく説明していきますね。
日常着として浴衣を選ぶ時のポイント
ポイントは3つあります。
- 素材
- 織り方
- 色と柄
1. 浴衣を日常着として着るときの「素材」の選び方。
まずは素材の選び方です。綿100%・綿麻混合のもの・麻100%のものを選びます。
綿の浴衣の中で、「総絞りの浴衣」は日中のお出かけ着としておすすめです。中でも代表的な「有松絞り」がありますので、こちらが良いでしょう。私も有松絞りの浴衣に兵児帯をお太鼓風に結んで、デパートなどに行きます。
2. 浴衣を日常着として着るときの「織り方」の選び方。
一般的な綿100%の浴衣生地は、目がきっちりつまっていて平坦な触り心地です。さらにシャキッと糊付けされています。綿は着やすいのですが、このような浴衣は目が詰まっていてさらに糊付けされている分、暑く感じる部分もあります。
真夏にいかに涼しく着るか・・・そこで開発された織り方に紅梅(勾配)織りがありあす。綿でこの織りをしたものを「綿紅梅」絹糸で織られたものが「絹紅梅」です。これらは大人の浴衣(日中用)として代表的な浴衣になります。
数ミリ単位で格子状に織られているのですが、格子の枠部分に太い綿糸を、格子の中部分に細い綿糸を使っています。中側が紗のように細糸で織られているので風が通りやすく暑い時期に着る生地として最適なのです。以前は夏着物として売られていましたが、業界がより売りやすくするために、「浴衣(高級浴衣)」としてラベル替えし、大ヒットして今に至ります。
3. 浴衣を日常着として着るときの「色と柄」の選び方。
大人の浴衣ましては昼間の装いですので、夏着物のような印象にすることが大切になりますので、落ち着いた抑えた色柄を選びます。色味は、できれば色の種類は2色か3色くらいまでのものが適切です。柄は着物でいう小紋柄のようなものを選ぶと日中着として相応のものになるでしょう。
真夏に着るお着物(浴衣)ですから、涼しく着るというのが大切です。着ている自分自身もそうですが、見ている人に清涼感を与えられる姿を意識するのもポイントです。
日常着としての浴衣に「帯、衿、草履」を合わせる
浴衣はそもそも湯上りに着るものでしたので、日常着の域を出ません。お出かけ着、おしゃれ着くらいまで格を上げるには、やはり夏着物を着る時のように衿や足袋を合わせる必要があります。
お台所仕事や近所にお買い物程度でしたら半衿をつけてもつけなくても構いません。手ぬぐいを半衿にしてつけるのも、手入れしやすくておすすめです。足袋はナイロンレースのものなどありますのでそのようなものでも良いですし、素足に下駄でも大丈夫です。
おしゃれ着、お出かけ着として、友人とちょっとしたホテルへランチに行くんでしたら、白い絽の半衿に夏草履がおすすめです。気の張ったお出かけ、とくに目上の人に会うのであれば、浴衣は避けましょう。夏着物として売られているものを選んでください。
帯は、博多帯、半幅帯、兵児帯などを合わせます。お出かけ着なら、お太鼓結びに締めましょう。兵児帯もお太鼓結びは可能ですし、半幅帯でも3m50cmくらいのものではなくて4m50cmくらいのものを選べばお太鼓や変わり結びができますので、そのようなものを選びましょう。
一番おすすめなのは博多帯です。中でも万能なのは「八寸名古屋」です。博多帯は締めやすく崩れにくく、また単仕立てで暑苦しくないのが特徴ですので、本当に重宝ですよ。ちなみにバッグは、籐や竹のかごバッグがよく合います。
それでは今日はこのへんで。良い一日を。
本日紹介した内容は以下の「おしゃべり着物教室」をまとめたものです。お時間があるときに聞いてみてくださいね。
動画(音声なし)part1
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