結婚式を着物で出席する為に気をつけたいポイント

結婚式や結婚披露宴に出席する際の基本の心得

 

【大切な3つのポイント】
1、結婚式とは、人生の大きな節目を迎える花婿・花嫁を心からお祝いするための場です。
2、列席者はお祝いの場を華やかに添える”装い”で参加しましょう。
3、結婚式という素晴らしい場を心から楽しみましょう。

 

お着物の装いにはルールがありますし、その他にもフォーマルな場での決まり事・マナーは数多くあります。さらに「歩き方」「食事の仕方」食事のマナーなどで気をつける事柄が何点かあります。

このような決まり事が、お着物での出席を敬遠してしまう原因であることも事実です。しかし、最初から色々なルールに縛られすぎて、せっかくのお着物の機会を楽しめないことは本末転倒ですよね。

まずはじめに、上記3つのポイントを意識し、”和の装い”の第一歩を踏み出してみてください。「主役をお祝いをする場に立ち会う」という意識を持つだけで、派手な格好を控えられたり、マナー違反な行動を避けられるはずです。

また”気軽なパーティーなのか”、”格式高い内容で行うのか”がわかるだけで、よりふさわしいお着物を選べることができます。できれば式や披露宴に出席する際に前もって主催者の方に内容や意向を聞いておくことも大切なポイントです。※開催される地域によりその土地特有の出席の仕方がある場合も。結婚式が地方で行われる場合は特に注意を払い、前もって下調べをすると安心して出席できるでしょう。)

 

結婚式での着物の装い

お着物は日本人が日本美を体現できるものであり、歴史のある素晴らしい美術工芸品として存在しています。結婚式や披露宴のようなフォーマルな場にお着物の装いは本当にピッタリと合います。

人生の節目を迎えた主役のお二人を引き立てるために、是非とも優雅なお着物姿で出席してみましょう。では、実際にお着物を着て出席するための”ルール”や”選び方”をご紹介していきます。

 

お着物の選び方 3つのポイント

お着物の装い方には、年齢や立場によって違いがあります。
以下の3つのポイントからあなたが選べるお着物がわかります。

①お着物の種類
②未婚(ミス)or既婚(ミセス)
③親族or友人

 

①お着物の種類

結婚式というフォーマルな場で着ることができるお着物の種類はこちらです。

1、黒留袖 〈ミセスの第一礼装〉

2、色留袖 〈ミセス・ミスの第一礼装からセミフォーマルシーンまで〉

3、振袖  〈ミスの第一礼装〉

※色無地や江戸小紋のお着物を選ぶ際は、”一つ紋”以上の紋が入っていると格があがりフォーマルな場にふさわしいものになります。”3つ紋”は第一礼装として、”一つ紋”は準礼装として格づけされます。紋の無い色無地や江戸小紋のお着物は礼装にはなりません。
”一つ紋”を入れておくと、ちょっとしたおでかけや訪問着としても着られるので汎用性があり重宝するでしょう。また、紋の色を”共色(着物の地色とほぼ同じ色にすること)”にするのも、今の時代に合った着方ができて良いかもでしょう。
結婚式では、両家の母親は家紋の入った礼装の黒留袖で迎えてくださいます。出席する方もきちんとした正装で伺うためにも、色無地や江戸小紋を着る際には紋入のものを装う必要があります。

 

②未婚(ミス)or既婚(ミセス)

未婚の女性の装い、既婚の女性の装い

☆未婚の女性の第一礼装は「振袖」です。

特徴は袖の丈が長く、お着物全体に絵羽模様があしらわれています。華やかで格調高く、未婚の女性のみが着ることができます。一方、既婚女性の第一礼装は「留袖」「訪問着(付け下げ)」「紋入りの色無地小物(江戸小紋)」を選びます。

 

③親族or友人

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出席者の立場や会場の雰囲気によって、選ぶお着物に違いがあります。

ミセスの方

親族として出席する際は「黒留袖」「色留袖」「訪問着(付け下げ)」「紋入りの色無地小物(江戸小紋)」を、

友人や同僚として出席する際は「色留袖」「訪問着(付け下げ)」「色無地(江戸小紋)」を選びましょう。

ミスの方

・・・若い方であれば「振袖」を、また「訪問着」や「一つ紋以上が付いているの色無地着物」などがおすすめです。

 

ー結婚式にふさわしい帯・草履・衿元ー

①帯は、「袋帯」を選び、”二重太鼓”に結びます。

「袋帯」は晴れ着や礼装としてフォーマルな場で活用する帯です。

金糸、銀糸や、色糸で豪華にあしらわれたもの程 ”格” が上がり、フォーマルな場にふさわしいでしょう。

 

②普段履きと礼装用の草履の違いは、「台の高さ(底の厚み)」と「鼻緒と台がコンビである」かどうかで判断します。

「台の高さ(底の厚み)」・・・
【草履は底に厚みがあるものが格が高く、だいたい5センチ以上が礼装用になります。】
「鼻緒と台がコンビである」・・・
【鼻緒の素材が台と違う場合は普段履きです。】

 

③半衿は塩瀬羽二重(しおぜはぶたえ)の白半衿が基本です。

結婚式のようなフォーマルな場では、半衿の上に「伊達衿」を重ねることもあります。格調高さや華やかさを演出し、よりフォーマルな場に相応しい衿元になります。

 

お着物を買う・レンタルする際のポイント

季節感・格・汎用性

結婚式用にお着物を揃える時のポイントは「季節感」「格」「汎用性」です。
どの季節に着るものであるかによってお着物の選び方は変わってきます。

 

「季節感を装う」ことは、お着物を着る醍醐味の一つです。季節のお花があしらわれた模様をきてみるのもおすすめです。

しかし、季節毎にお着物を揃えて行くのもお金がかかってしまいますね。そのような場合には、「紋入りの色無地着物」や「季節に関係なく着れるお祝いの柄の入った訪問着」などがお勧めです。

たとえば、「色無地のお着物」に一つ紋を入れておくと”準礼装”という格になり、フォーマルなシーンの結婚式でも、少し改まったシーンや歌舞伎などのお出掛けにも装う事が出来ます。さらに、お着物に柄が入っていないので”帯び合わせ”がとてもラクにできます。
大胆で豪華な柄の帯を合わせることで、フォーマルな着姿になりますし、少し落ち着いた名古屋帯などを合わせれば観劇や少し改まった場へのお出掛けに合う装いになります。
また、お祝いの意味を含んだ模様があしらわれた「訪問着」は、結婚式、お正月、パーティーなど様々な場面で装うことができます。
そして帯の柄に季節感のあるモチーフを選ぶ事で、その時期にあった着方ができるでしょう。

初めてお着物を買われる際は、上記の点を特に意識しながら選んでみてください。

お着物をレンタルする

お着物のレンタルの場合は、以下の3項目に気をつけましょう。

①サイズ

裄丈(ゆきたけ)・・・身長が160センチを基準とした時に、5センチから10センチ以上の差がある人は注意が必要です。(165㎝〜170㎝以上の方は着物のサイズのチェックをしっかりと!)

②直接手に取って触ってチェックができるかどうか

ネットでのレンタル着物を頼む場合、画面でチェックをするのみで直接手に触れることはできません。紹介内容など記載の項目を詳しくチェックしましょう。

チェック項目例: 素材
絹 or 化繊(ポリエステル)

絹なのか化繊なのかでレンタル料金に大きな差が出てきます。また、表面に絹の布を使用し、内側のが化繊の着物であることも。着心地やお着物独特の雰囲気は化繊のものと比べると絹素材が優れています。しかし、手頃な料金を優先するとやはり化繊着物のレンタルになりますので、ご自身の条件を整理してじっくりと選んでいってください。

また実際に着てみると「画面で見た時のイメージ」と”柄・模様・光沢感”などが予想とは大きく異なる場合があります。とくに金糸、金箔等がほどこされた留袖のような高級なお着物をネットでレンタルする場合は、柄や模様を拡大してチェックしてから選ぶことをおすすめします。

心配な時はレンタル会社に詳しく問合せてみましょう。良質な会社はお客様の質問に対して、しっかりと丁寧に答えてくれますので、より良いレンタル会社を選ぶ基準にもなると思います。

友衿着物教室のおすすめ着物レンタルショッップは「着物レンタル365」さんです。素敵なデザインの着物がお手軽価格で借りる事が出来ます。

 

③クリーニング、保証、保管方法

お着物を返却する際のクリーニングの必要性やお着物の保管や保証に関する問題や規定を事前に確認しておくことも大切です。

 

母親や親族、友人にお着物を借りる

お着物を借りる場合は、①サイズ②汚れ/クリーニング③強度に注意しましょう。

①サイズ

裄丈は少しばかり短くても大丈夫です。もちろん結婚式は正式な場ですし、サイズがピッタリのお着物を着ることが一番好ましいのですが、裄丈のお直しを頼むにもお金がかかってしまいます。手を伸ばした時に★これくらい短いようでしたら、袖の長さを調整するためにお直しを頼むなどの対処が必要です

また、裾(身丈)の長さはお端折を作るために重要な要素です。お着物の丈があなたの身長と同じくらいでしたらしっかりとお端折が作れます。しかし、あなたの身長よりも10㎝以上短い場合は、お端折が作れないのでお直しが必要となりますので、一度着てみて判断してください。

 

②汚れ/クリーニング

汚れ・・・
借りる際、お着物の汚れをチェックすることも忘れないでください。帯で隠れてしまうお腹の辺りはよいのですが、胸元や背面、裾などに大きくシミが入ったものは着ることが出来ません。しっかり見ておかないと、当日恥ずかしい思いをしてしまいますのでご注意を!

クリーニング・・・
お借りしたお着物や帯はクリーニングをしてお返しすることも礼儀の一つです。
ただし、着物が痛むことからクリーニングにだすことを嫌がる方もいらっしゃいます。「指定のクリーニング店があれば教えていただきたいのですが・・・」「洗いに出してお返ししたいのですが・・・」などの言葉を添えて、前もって相手の意向を聞いていましょう。
もし、相手の方がご自身でクリーニングに出される場合は、クリーニング代に相当する金額と借り代を包みお礼をします。

 

③強度

※とっても古いお着物やアンティーク着物等を借りる際の注意事項としてとらえてください。
このようなお着物を借りる際は、糸の強度に注意してください。
本来は糸と布の強さが違うので、糸の方が弱い傾向にあります。

 

 

その他、必要な小物類一覧

フォーマルな着物を揃えたら、次はその着姿に合わせた小物が必要です。結婚式で必ず持って行くべきものの一覧です。出席する前にチェックしてください。

①扇子(末広)
②袱紗(ふくさ)
③コート・羽織(礼装のお着物を着て外の移動をする際は「コート」「羽織」「ショール」をしてください。また、ホコリや汚れの防止にもなります。)
④ふろしき
⑤フォーマル用のバッグ
⑥伊達衿(お着物の豪華さや合わせ方により、半衿に重ねます。色無地や付け下げのお着物を着る場合は、座った時の胸元が寂しい印象になりがちです。その際に一色や二色使いの伊達衿や豪華な刺繍の半衿をします。)

 

所作・マナー(結婚式、披露宴で気をつけること)

お着物の汚れ防止

ナプキンや持参したハンカチを衿元に挟んでからお食事をしてください。

着崩れの直し方

気をつけるポイントは主に3つ。①帯のたれ②衿元③おはしょり

①帯のたれ
座った状態から立った時に特に注意していただきたいのが、帯のたれです。
ひっくり返ってしまいやすい箇所ですがすぐに直せるので立つ際には注意しましょう。

②衿元
衿もとが真ん中の位置からずれてくる、だらけてくる・・・など、時間が経つにつれてどうしても着崩れる箇所です。鏡のある所で、そっと直したり、化粧室などではお端折の背中心を掴んで引っ張りましょう。(長襦袢に衣紋抜きがついている場合はこれも遺書にひっぱります!)

③おはしょり
おはしょりの内側を持ち、腰紐の上の方向へ引き上げます。次に両手を腰紐の内側に入れて左右になでるようにさばくことで、たるみや裾の丈の長さを調整できます。

美しい所作

①歩き方②食べ方③座り方の3点を特に意識してみましょう。

①歩き方
歩幅は普段より控えめにし、ひざをつけるように歩きます。外股あるきはNGです。足の親指に少しだけ力をいれながら歩く事で自然と内股歩きができるようになります。また、背筋をピント伸ばす意識をすればさらに美しい歩き方を表現できるでしょう。

②食べ方
お食事では、袖が食べ物につかないよう注意が必要です。少し遠くの物を取る際には、利き手ではない方の手で袖を持つことがポイントです。

③座り方
椅子に腰をかける際、とくにお振袖の方は袖が床につかないように、ひざの上に重ねながら座ることがポイントです。短い袖の場合はシワにならないように、横に流すことがポイントです。また、「背筋を伸ばし」「両足を揃え」「浅めに腰をかけ」品のある姿で座りましょう。

NGポイント

①ピアス、イヤリング・・・装飾品は控えましょう。とくに、揺れるデザインのピアスや大きいものはNGです。

②指輪・・・結婚指輪などシンプルなもので、上品なパールやダイヤ等はokです。

③ネックレス・・・NGです。首周りは、伊達衿や刺繍入の半衿などで華やかに飾るので、ネックレスは必要ありません。

④帯留め・・・「黒留袖」にはつけません。訪問着には、ダイヤや真珠など品のある帯留めをつけましょう。

⑤時計・・・時計をつける場合は、細めで控えめなデザインの物にしましょう。着物用の懐中時計もあります。

お着物そのものがひとつの作品としてなりたっています。格のあるお着物を品よく装うためには、装飾品はなるべく控え目にしましょう。また、ゴテゴテした装飾品は、お着物の糸のひっかけて傷をつけてしまうこともあります。上記の点を注意しながら、装飾品選びをおこなってみましょう。

 

 

まとめ:結婚式での着物選び

結婚式の装いは、親族であれば黒留袖や色留袖、友人の場合は訪問着、付け下げ、紋入の色無地(江戸小紋)を装います。
若いミスの方は第一礼装の振袖を装いがおすすめです。

また、結婚式場や披露宴会場どのような格の場所であるかも念頭において装いを変えていきます。
気軽なパーティー会場でしたら、格が高すぎる第一礼装ですと重厚な印象が強すぎる場合もあります。

※夏場の結婚式の装い方は、別項目で記載します。

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投稿者: 友衿着物教室

友衿着物教室のコンセプトは「かしこく、たのしく、うつくしく」。Youtubeで「おしゃべり着物教室」を始めました。講師は華道、茶道、着物と和に携わる着物生活歴40年のToshieと聞き役は義娘Mika(乳飲み子あり)の嫁舅でお送りしております。現在は初孫の誕生したばかりのためイベントや出張講座はお休みしてます。

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