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《お着物の基本ー雨の日ー》
水に濡れて色味や風合いが変わってしまった、泥はねでしつこい汚れがついてしまった・・・などのトラブルを未然に防ぐため、雨の日用のお着物の装いがあります。
ーコートー
●雨コート
・・・着物と帯を雨の水濡れから防ぐコートです。お着物よりも少し長く、裾の長さまであるものが一般的なもの。撥水性があり、夏には紗や麻の製品もある。
●二部式雨コート
・・・上下に分かれている。下部分が巻きスカート型なので、丈の調整をし易いのが特徴。上部分は”道行きコート”になっているので、雨の日以外でも活用できる。
ー足元ー
●草履カバー
・・・お手持ちの草履を雨用のものに代用できる。草履をこのカバーに入れて鼻緒で固定して使用する。
●雨カバーつき草履
・・・つま先に雨避けようのカバーがくっついている草履。※下駄にくっつけるタイプのものもある。
●足袋カバー
・・・足袋の上に履き、足袋底の汚れなどを防ぐ。靴下のような形状でこはぜがついていない。
※普通の草履の底は雨に弱い革製であり、鼻緒を調整する切り込みがあるので雨で濡れると草履から足袋から傷んでしまいます。雨の日の外出時はなるべく”雨の日用草履&下駄”を使用し、屋内に入ったら履き替えることを心がけましょう。
ー雨の日のトラブルー
①●着物やバッグが濡れてしまったら
まめにハンカチなどでふきとることが大切です。雨に濡れて色落ちすることもあるので、優しく抑えるように拭き取りましょう。
●着物の裾が泥はねしてしまった
汚れをすぐに落とすよりも、乾いてから柔らかいブラシなどでこすってあげると取れやすい。
乾くまえにこすると、汚れが広がる可能性もあるので注意。
礼装用の高価なお着物の場合は、悉皆屋さんなどにお手入れを頼みましょう。