結婚式での訪問着について

今回は結婚式での訪問着についてお話を伺ってみたいと思います。

結婚式には訪問着が一般的なのか?

着物には格がありまして、
「第一礼装は黒留袖、色留袖」
次の格として、「準礼装・略礼装で代表的な着物は訪問着」なんですね。
ですので格からいっても、訪問着は結婚式に合った格のお着物といえます。

次に結婚式をする際、招く側である新郎新婦側と招かれる側であるお客様の二つにわかれてお着物の着方を考えていきます。
どちら側の人として出席するかによって訪問着の着方、内容が変わってきます。

招く方親族側の着物はどんなものなのか

お母様やおばあさまなどは「黒留袖」ですけれども、親族の中で姉妹にあたる方でお若い方は「色留袖」を着ます。

あまり近しくない親族の場合は訪問着などを着ます。紋は3つついていればなおよいですが最近は3つ紋は少なくなっていますので、一つ紋が付いていればよいと思います。

親族側の装いに気をつけなければならないのは、お客様をお招きする方ですので少し格調高いお柄で控えめな色柄にすという点です。上品な柄でお客様をお招きする気持ちの装いを意識し、落ち着いた縁起のいい色柄を選びましょう。そして、ゲストをお招きする立場として礼を尽くした装いにしてください。

未婚の方はお振袖などもあります。これは親族側でも招かれる側でもよいのですが、近年は結婚するかたも高年齢化していますので、30代すぎ40代ちかくなった方でで未婚のかたは、振袖でも別に悪くはありませんが、
振袖に関しては成人式の時に着たような晴れ晴れした華やかな装いのお振袖はちょっと気がひけるなあと感じるかもしれません。そんな時は、色味のおさえた加賀友禅などにされるのがよいです。

しかしわざわざ振袖を作るのももったいないと思ったら、訪問着を選ばれるとよいと思います。未婚既婚問いませんので長く着られると思います。

招待客、友人や同僚などの立場で着ていく着物

招かれました時、お客様としていく場合の方の着物はどんなものなのかといいますと、
ゲストの方は、花を添えるということで明るい感じの色味、印象の華やかな訪問着がよいと思います。

あまりにも明るすぎる色味でご自身が主役となってしまうような装いは避けましょう。あくまで主役は花嫁さんです。

着物は、準礼装にあたる訪問着でもよいですが、その他「紋付の色無地」や「付け下げ」を着る時でも同様に上記のことをふまえて選びます。

結婚式にはどんな色の訪問着を選ぶとよいか?白の訪問着はダメなのか?

結婚式に着ます訪問着には、お迎えする側もゲスト側の方も、お喜びにふさわしい色柄を選ぶのが基本です。

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基本的に使わない色は、黒地の着物です。黒字の着物は黒留に似ているので、黒留を着る親族の方と間違われることもありますので、できるならば避けたほうがよいと思います。

また花嫁さんより目立たない色味を選びます。先ほども申しましたが華やかで見るからに私が主役という感覚の色味を選ばない方がよいでしょう。

白色について

色々は花嫁さんが着る色なので、結婚式の洋装では白を避けます。

着物に関しても、「着物も帯も白色」という装いは避けるべきですが、白地に淡いお柄の入っているような訪問着で、白ではない色の帯を合わせれば着て行ってもギリギリよいかなという装いになります。どうしても気に入った白の訪問着があるという場合でしたらそれでも良いのですが、やはり白は花嫁さんの色として避けた方が無難かと思います。

どうゆう色味がいいか

上品な淡い優しい色がよいです。はっきりした色が好きな方は、濃い色味でも上品であればよいと思いますが、結婚式のような場には淡い色味のお着物が好まれるのが一般的です。

私が特に便利だなと思う色味は「灰色(グレー)」です。灰色というと暗く感じるかもしれませんが、「明るい感じの灰色」は非常に上品な印象で案外おすすめです。またこの灰色の着物には、帯や小物がよく映えるんです。

お年によって、灰色でも明るさのトーンを抑えると落ち着いて見えてよいと思います。

またご自分でお着物を何枚も作ることもないと思いますので、
もし作る際には「長い期間着れる色」「ご自分に似合う色」を選ばれたらいいかなと思います。この時、反物を顔にご自分の顔が明るくいきいきと見えるような色を選ばれたらいいのではないかと思います。

淡い色、ピンク、グリーン、水色、若草色、原色に近くなくてトーンの抑えた色味のものを選ばれるとよいでしょう

結婚式の訪問着に合わせる髪型は?

結婚式の髪型にはアップヘア姿がよく見られます。これには「うなじあたりを綺麗に見せる」のと同時に「着物の襟を汚さない」という大きな役割もあります。
お着物を着る場合、着付ける前にヘアスタイルをまとめることが大切です。着付け後に髪を結うと着物が汚れてしまう可能性があることを覚えておきましょう。

成人式の時のような華やかなセットにしてしまいますと、華やか過ぎるので、そのイメージではなくて、結婚式ですからやはり少し控えめなまとめ髪に仕上げると考えていただければと思います。

短い方

ショート、ボブの方はアップなどはできませんのでそのままでよろしいです。しかしやはりそのままですとよくありませんので、髪の毛自身をヘアオイルなどで艶やかにしておく方がよいでしょう。
また訪問着にしろ振袖にしろ着物が華やかですので、髪の毛に何もつけないと少し地味な印象になり髪と着物がアンバランスになります。そういう時は、ちょっとヘアスタイルを和風の感じにアレンジされたらよいと思います。

ポンパドール・・・前の毛をぐっとあげるアレンジですが、そこにちょっと簪や櫛をさすだけで和風になりますし、トップに膨らみをもたすとバランスよく仕上がると思います。

ヘアアクセサリーは、振袖のときのような大ぶりのものようなものは控えます。生花もやめておきます。華やかなものは花嫁せさん
光り物も花嫁さんがつけますので、控えます。そのようなものをつけたい時は、パールのついたものが上品でよいでしょう。

着物の場合は純日本的な髪飾りが向きます。

長い方

鼈甲やパールの髪飾りなどが純日本的でよいでしょう。

アレンジで作りやすいアップは、夜会巻きです。これが基本的なスタイルで無難かと思います。

和風のものの代表的ヘアアクセサリーに、簪があります。お若い方には「つまみ簪」というつまみ細工で作った花簪があります。花簪でも、下にちらちらと揺れる房が付いているものではなく、つまみで花が作られたものが簪に付いている方がよいでしょう。

また訪問着に一番合わせやすく向いている簪は、平簪(ヒラカンザシ)です。これは、平打ちの簪です。塗りですと式服には合わせませんが、銀色の平打ちの簪は上品で未婚既婚問わず訪問着にとても合わせやすくてよいと思います。

よく売られていますバチ型の簪で塗りのもので色々な素敵な柄が絵付けされています。

また櫛形の簪、塗りがあって柄がついているそういうのもよろしいかと思います。その変化系でコームになったもの。櫛の所がプラスチックや金属で作られてて、造花やつまみ細工がつけられたり、絵がかかれたり、そういうものでもよいと思います。

色々な髪簪がでていますけれども、
長い方も短い方にも言えることは、「成人式につけたようなあまりに大きなものはつけない。」「つやのある髪に仕上げる」という点を抑えておくとよいでしょう。

帯締めは何を合わせればいい?その他小物は?

結婚式の訪問着の帯締めですが、
帯締め帯揚げを考える時は着物というよりも帯に合わす、「帯と同格のものを合わせる」と考えます。
帯、帯締め、帯揚げで一対のものと考えていただければと思います。それぞれでバランスのとれたものを選んでいただければと思います。

着物が淡い色ですと帯をはっきりした色を選ばれるかたもいらっしゃいますし、銀地の淡い帯をされるかたもいらっしゃいます。このときに、帯締めをワンポイントでシャキッと色のものを締めたいという感覚もありますが、このような感じは普段着物、オシャレ着用の時に限ります。
帯締めだけがわっと目立つようなものを選ぶのでなく、同系色の濃淡をつけたり、同じ色味のものくらいの方が結婚式のような場にはふさわしいです。

できれば太めで金や銀が入っている帯締めを選ばれるとよりお祝いの場にふさわしくなるかと思います。

帯揚げも、訪問着の場合は、帯揚げや帯締めがセットになったようなものやそれに近いものを選ばれるとよいと思います。

結婚式で訪問着の場合、紋はつけるべき?訪問着で紋付、紋なしの違いは?

結婚式の訪問着の場合、紋をつけることで格があがりますのであった方がいいということが言えます。しかし、あえて紋をつけない方もたくさんいらっしゃいます。
訪問着ですと結婚式だけでなく使用範囲広く着られますので、紋をつけますと少し固苦しくて使用範囲がせまくなるのを避け、あえて紋をつけないのです。

紋をつけた方が準礼装としてはよりふさわしいのですが、つけなくてもよいという考えかたが近年は多くなってきていますので、そこまで神経質に考えなくてもよろしいかと思います。

親族が結婚式で訪問着を着るのは失礼?

お母様となりますと「黒留」と決まっておりますが、親族側の方が皆、「色留めか黒留か」というとそうとは限りません。訪問着に比べると、「色留」を持ってる方の方が少ないと思いますし、お母様や仲人の方ではない限り、訪問着でも問題ありません。また訪問着でも一つ紋や三つ紋をつければなお良いでしょう。

https://youtu.be/LFvJ3WyOK08
https://youtu.be/qlk-4QFJsX4

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